【ことばの学校】読む速さと語彙は「学習」により身につけるもの
なぜ国語は伸ばしにくい教科なのでしょうか? 母国語なのに。
いや母国語だからこそです。
「母国語なら自然に身につくものだ」という感覚が国語を伸ばしにくくしている原因です。
例えば、英語なら主格、所有格、目的格、というように「学習」します。また、主語・述語・目的語というように文法として一からやります。(あかつき塾では特に)
しかし、母国語である日本語はどうでしょうか?
特に日本語にしかない助詞。「は」「が」「も」など。体系的に習ったことはありますか? おそらくないでしょう。
「これらの助詞の違いを説明しなさい」と言われて、適切に説明できる子どもは少ないと思われます。しかたありません。「学習していない」のですから。
「主語と述語がねじれの関係にならないように」と習ったこともないでしょう。
このように母国語であるがゆえに、小学一年生から基本を習わないまま中学へと上がります。
語彙に関しても同様です。「普通に過ごしていたら語彙くらい身についていくだろう」と油断しがちです。
実際の小学・中学生はびっくりするくらい語彙が少ないですし、漢字も書けません。高校生になる頃には、大きな差となってしまいます。
だから国語は、「学習」する必要があります。
読むスピードに関しても同様です。体の成長に合わせているだけでは、スピードもそれなりにしか上がりません。(速度だけを極める速読を推奨しているわけではありません)
ことばの学校を体験すると、自分の読むペースがいかにゆっくりなのか?を体感できます。標準の 1倍速再生が意外と速いと感じるようです。
読む速さも「練習」です。
文法、語彙、スピード、全ての観点から、国語こそ最も早くから学習が必要な教科です。
読めないものは分からないはずです。読めないものを分かろうとするのは無謀です。
「どうしたら国語が上がりますか?」の質問は、「どうしたらピアノが弾けるようになりますか?」と同じです。
答えは、毎日学習し練習する。辞書を引く、読む、書くの繰り返しです。
しかし一人ではなかなかできない。それをサポートするのが当塾の役目です。
ありがたいことに、ことばの学校が人気でアイパッドの台数が足りなくなりそうです。みなさんに国語に対するご理解をいただき、ありがたく思います。
嫌いな子にとって読むことは本当に苦痛です。アラビア語と格闘しているような気分かもしれません。子どもの気持ちになり、うまく導いていこうと思います。