【令和7年度 2025年 愛知県公立高校入試 国語】解説と今後の指針

まず衝撃的だったのは、全体的に22・23年度と比較してかなり易しくなったことである。

易しくなった要因としては、主に以下の点が挙げられる。
①文章量が全体で約800字減少した。
②大設問一の論説が比較的読みやすいものになっていた。
③古典は古文が出題されたが、漢文の書き下し文のときほど読みにくいものではなかった。
④複数の選択肢を選ぶ問題のうち、完答は一問だけで部分点が取りやすくなっていた。

大設問4題(論説・漢字と語句・随筆・古典)という構成は従来どおりだった。

ここ数年の小説にかわり、随筆が出題された。
語句の問題としては、慣用句が出題された。
論説も随筆も文章が読みやすいだけでなく、内容についての設問も答えやすいものであった。
一方、解答しづらいと思われるのは、「文章の表現の特徴」や「文章の論の進めかたの特徴」を聞く問題である。

大設問一(四)生徒がまとめたものと大設問三(三)生徒が意見を述べあう体裁の問題については、答えるのに労を要したと思われる。
全体としては、文章が読みやすいわりに解答しづらい問題がやや目立っていた。

【来年度について】
今年度は易しかった分、来年度は難易度が上がる可能性もある。
漢字と語句については、日頃の積み重ねである。国語はとかく定期テストの勉強だけに陥りがちだが、意識的に言葉に触れる機会を増やすよう心がけたい。
今年度は文章が読みやすかった分、解答しづらいものもあったが、逆の年もある。
どのような文章が出ても正面から文章に向き合い、内容を理解する姿勢で学んでほしい。

【終わりに】
点数が取れていても文章を本当に理解しているとは限らないのが国語である。今回、問題にこそなっていなかったとしても、知らない言葉やあやふやな箇所があったとしたらすぐに調べておこう。
それができるかが、高校・大学という次のステップに大きくつながっていくだろう。