【中学受験をする本来の意味は、その勉強が中学以降につながっていること】小中高一貫ノンストップ学習
私立中学入試の算数問題を実際に見てみますと、中学、高校の教科書からとってきたのかと思うような問題をいくつも見つけることができます。小学校では習わないような問題を解くための方法として「特殊算」と「方程式」がありますが、当塾では「方程式」をお勧めしています。
「特殊算」について、Wikipediaに端的にまとまった解説が載っていますので引用します。
『主に小学校の算数で用いられる、一般には文字式や方程式を利用して解かれる問題を、それらを利用せずに解く方法の総称』
当塾が方程式をお勧めする2つの理由が、きれいにまとまっています。
「特殊算」は小学生が中学レベルの文章題を解くための方法ではありますが、特定の状況を想定した解き方であり汎用性がありません。また、特殊算と方程式は解き方や考え方が大きく違うため、中学生になったら方程式を改めて学びなおす必要があります。「中学受験のために」「一般的ではない特殊な方法」を学ぶことについて、私たちは不自然さを感じ、また実際に子供たちの負担にもなっています。
中学生になったら誰もが方程式を学びます。そうであるならば、中学受験も方程式で臨む方が自然で効率的です。
当塾の中学受験対策の流れを簡単にご説明します。
①小学6年生までの算数の完了
②中2の連立方程式まで先取
③中学入試対策演習
ここまでが第一段階です。
③の中学入試対策演習で、方程式を使って中学入試問題を解く練習を繰り返し、方程式の定着を図ります。
すると、このあたりで子どもたちに変化が現れます。中学数学を始めたばかりの頃は文字の式に慣れるための計算練習がメインになり「これが中学受験にどう役立つんだろう?」といった迷いも見られます。
しかし、実際に中学入試問題を方程式で解くことを繰り返すうちに「中学の勉強が中学受験にダイレクトに役立つ」ことを実際に体感します。
中学入試問題には「相似」や「三平方の定理」など中3の範囲を使ったほうが解きやすい図形問題も頻出しますが、この頃になると子どもたち自身が「早く中3の範囲をやりたい!」と言いだすようになります。
「中学校の勉強を、中学受験に役立つテクニックとして」学んでいるのではなく 「いずれ中学生になったらやること」「どうせ中学受験の勉強をするなら一石二鳥」 「同級生は小学生のやり方(特殊算)で解いてるから、やったらやった分だけ中学でリードできる」ということを、子どもたち自身が自覚し理解して学んでいるのです。
第一段階が終わると、中堅私立中学レベルであれば対応できる力がついてきます。ここまでを小5冬までに終わらせるのがベストです。その後の選択肢の幅が広がります。
第二段階については、希望進路や受験までの残期間、勉強にどの程度時間をかけられるのかなどによって変わってきますが、中3まで進めてしまうのをお勧めします。
人の2倍、3倍のペースで勉強するのは決して楽ではありませんが、「受験のため」ではなく「中学生になってからの貯金のため」だと理解している子どもたち自身にとって、それはモチベーションの源となっています。
いつ頃までに何を実現しておくべきかについては、近隣の私立中学入試問題の出題傾向をもとにご相談、ご提案をいたします。
中学受験はご家庭にとって確かに一大イベントです。しかし決してゴールではありません。
「中学受験での勉強がその先につながっていること」、これこそが中学受験をする本来の意味ではないでしょうか。何よりも子どもたちのために、「先を見据えて」中学受験をとらえていただきたいと考えています。