【南山女子部が求める小学生のうちに身につけるべき「量感」とは?】
これは何も私立中を目指す生徒だけの問題ではありません。日常生活の中で自然に身につけておきたい常識を問う問題です。
長年、地域のお子さんをお預かりする中で感じていることの一つとして、
「現実生活での体験と紙面上の問題が全くつながっていない」
「量感に乏しい」
が挙げられます。
計算はできても、何を求める計算をしているのかわからない。
「👦🏻できた」と言って持ってくるもののうち、単位間違いは単なるうっかりミスではなく、何を求めようとしているのかをよく考えていないのかもしれません。または適当に単位をつけてみただけかもしれません。
単位変換についても同じことが言えます。
単位変換問題の際、量感を伴っていない。
0.1cmは100倍して10mとすました顔をしています。ちょっと定規のメモリを見たらおかしいことに気づきます。これを「1/100だから左に小数点を2つ動かすの!」と言うだけでは、問題と実生活との乖離は埋まりません。
とある中学受験塾では語呂合わせで単位変換の暗記を習うようですが、これには驚かされました。これで済ますのか!?あぁびっくりした、、と。絶対にあと伸びしないパターンです。
当塾ではできる限り実生活を想起させるようにしています。この教室から学校までは、センチ?メートル?キロ?と尋ねます。
難しければ、この教室の天井まで何メートル? 両手を広げたら何メートル? 身長何センチ? のようにより身近な例へと落とし込んでいきます。
「👦🏻140センチ」
「👩🏻💼それなら10メートル40センチっておかしくない?身長10メートルあるん?」
「👦🏻あ、、」
教科書の厚さは何ミリか?
「👦🏻5センチ!」
「👩🏻💼それ辞書じゃん?」
実際に測ってみる。
大きい牛乳パックの多くは1リットル。
「👩🏻💼その水筒はどれくらい?」
「👦🏻5リットル!」
「👩🏻💼5リットル入るの?重くない?1リットル1キロだけど。それ5キロある?」
「👦🏻わかんない」
「👩🏻💼生まれたばかりの赤ちゃんは3キロ前後だけど」
「👦🏻抱いたことない」
「👩🏻💼今度、ランドセルに教科書入れたら何キロになるか量ってきて」
などなどエピソードは豊富です。
象はキロ?トン? 船は?
面積を表すアール・ヘクタールになるとさらに混乱。
単位変換は暗記ではなく、実物で地図で図を書いて、最後に数字だけで、というように量感を培っていくことが必要です。
スマホから外へ出て、歩いてみましょう。歩幅は何センチかな?そこから始めてみましょう!
「表象」という単語について調べていたら、面白い記事に出あったので、今日のブログにしました。わかりやすく説明されているのでぜひご覧ください。
「量感」を身につけるためのメンタルモデルってなんだ?開米瑞浩,ITmedia
モノの単位をわかりやすく例えるkizuki,ITmedia
コインやお札で長さを計る斎藤健二,ITmedia