【計算パターン学習の是非と塾選び】イメージ先行フレーズに要注意

こちらの記事をぜひお読みください。お子さんがたの勉強をお預かりするこの仕事について以来、18年間感じ続けてきたことが端的に書かれています。

計算中心パターン学習と身体性

「じっくり読む」という行為は「ヒト」が「人間」になる過程で不可欠なものです。この過程を経ず、パターン学習だけで小学生時代を過ごしてしまうと中学以降に弊害を伴うこともあります。それをご理解の上、選択されるのがよいでしょう。(器用な子であれば何をやらせても「それはそれ」と切り替え可能なので大丈夫です。)

私は29歳時に数カ月間、Kの導入研修を受けた経験があります。そのとき大教室を運営されている講師の先生が次のようにおっしゃっていました。

「『中学受験塾に通うからKを辞める』というかたには『中学受験塾に通うのは止めませんが、Kを辞めるのは危険です。」とお伝えしています。」と。

今なら言えます。「何が危険なのか明確に述べてください。」と。こういう刺激のある言葉には気をつけなければなりません。先日の「母親の狂気」も同じ類の言葉です。

言葉は大切に選んで使うものであり、自らの利益のため、ましてや不安を煽るために使うものではありません。

言葉を軽々しく扱う人は、人を軽々しく見ているのと同じであり「どうせ若い母親にはわからない」と鷹をくくっているのです。

見渡してみてください。特にここ数年、そんな言葉で溢れていませんか。塾関係でいうなら「偏差値〇〇からの逆転合格」など、挙げたら枚挙にいとまがありません。「〇〇ギャル」で一躍有名になった塾が次に掲げたフレーズは「完全子別指導」です。「個別」ではなく「子別」です。指導法より「見せ方」で勝負しています。お商売がうまいですね。

他の業界ならともかく、塾というのは「学齢期の子ども」という後戻りできない、二度とやり直せない人生で最も大切な時期をお預かりする仕事です。「見せ方」や「ハッタリ」でごまかしてはいけません。

「第一子の年齢=親としての年齢」です。普通は親としてまだ何歳にもなっていません。熱心なご家庭や親としての未熟さ、そこにつけこむ戦略がまかり通ってしまうのは塾業界の一員として残念な限りです。

当塾はときに我が身を振り返りながら、誠実な対応を心がけていくつもりです。今必要なのは何なのか、ほんとうのことをお伝えしていきたいと思います。