【中学入試算数を方程式で解く(続編)】特殊算を使わない合理的な理由
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3.まとめ
ある元塾生の話です。
中学受験専門塾に3年間通っていましたが、なかなか成績が上がらず当塾に入られました。標準的な問題であれば特殊算で一瞬で解けるレベルまできちんと勉強している子です。「模試レベルの応用問題が解けない」とお悩みでした。
そこで一から方程式を教えました。時間がありませんから、がっつりと取り組んでいただきました。
そしていよいよ、応用的な文章題を方程式で解説するときが来ました。以前、特殊算ではどうしても解けなかった問題です。
小6も夏を過ぎたころだったでしょうか。その時の反応です。
「うわ簡単、めっちゃ簡単!!」
「そうだね。問題に書いてある通りに式を立てただけなんだから。」
そんなやり取りを何度もしました。
問題文に書いてある通りにそのまま考える。
義務教育で方程式を習ってきた大人にとっては当たり前のことですが、その子にとっては新鮮だったのでしょう。
「もう特殊算使わないから、そのやり方もっと教えて!!」と目を輝かせていました。
中学受験専門塾は、確かに中学入試の専門家かもしれませんが、そのゴールは「中学生になるまで」です。
小学生のうちは中学受験が大きなゴールのように思えてしまうかもしれませんが、本当に大事なのはその先です。
中学・高校の数学カリキュラムは、6年間で学ぶ分が6等分されているわけではなく、指数関数的に後半になるほど量も内容も濃くなります。
数学が本当に難しく、ボリュームも膨大になるのは高校2年生からです。特に高校3年生のボリュームは異常と言えるほどです。
「文転」する子が増えるのもまさにこの時期です。数Ⅲが難しすぎるのです。
学校のペースでやっていたら、現役での理系合格は難しいと言えるでしょう。後半の負担をいかに平準化するかが、数学攻略のカギとなります。
小学生の間はたくさん遊ばせてください。でも勉強もしっかりとやりましょう。今の小学生は忙しいとはいえ、やはり小学校時代が最も時間に余裕があります。
当塾は、小中高一貫塾です。だからこそ「中学受験は方程式」を推奨しています。ぜひお子様に、スムーズで合理的な算数・数学教育を受けさせていただきたいと思います。