算数好きにするためには仕込みが必要

小3くらいのお子さんのなかには、「半分」という意味がわからない子も結構います。小3の初めで割り算を習いますが、今は兄弟が少ないからでしょうか。「半分」は、÷2がなかなかつかめい場合もあります。

塾でも具体物を使って、「半分」を体感させます。そこからスタートも珍しくありません。

「お母さんと今度おやつの数を半分にして食べてみてね」と言っています。

当たり前のように使う「半分」や「全体で」は実は抽象語です。

2年生までは、漢字も算数も見てわかる範囲の内容です。

ところが、3年生からは具体物から抽象物を取り扱うことになります。そこでよく言われる「9歳の壁」にぶつかるわけです。

その壁をまずクリアできるかで、その後の算数力が変わってきます。

具体物の世界から、抽象的思考にスムーズに移行させるためには仕込みが必要です。

日常の中に、数や図形に慣れ親しむ条件が整っているかどうか?

ブロック、積み木、折り紙、アナログ時計、カレンダー、トランプ、を身近に置く。

お風呂に入ったら、50まで、100まで、120まで数える。また120から1まで戻る。そんな繰り返しです。

私がよくやらせたのは、お菓子コーナーで子どもに300円渡し、買えるだけ買ってレジを通過せよ、という遊び(司令?)です。

子どもは10円、20円のものをなるべくたくさん買おうとします。でも最後、消費税がありますからね、、気をつけなければなりません。必死で暗算します。レジでブー✖️足りません!となると恥ずかしいですから。

💩座りしてお菓子コーナーの床で計算していた姿を思い出します。

また、実際の小銭をジャラジャラと出し、いくらあるか数えさせました。10個ずつ積み重ねていけば10進数であることに自然と気づきます。

10円が10個で100円かあ、じゃあ100円玉の山がいくつあるかな?合計で?

もうこれで小学四年生までの大きな数の概念は出来上がります。勉強!と紙面でやらなくてもできることはたくさんあります。

また、11:03に着きたいから48分前から準備ねと考えさせます。これで60進数も身につきます。

男の子で電車から見えるビルの窓が何階まであるか?必死で数える子がいました。だから、あえて大きいものや動くものを数えさせた、というお母さんもいます。必死に数えるのが笑えたようです。その子がハマるもので試してみてください。

今のおすすめは、朝倉仁先生の「さわって学べる算数図鑑」。立体図形を遊びながら楽しく学べます。

昔からあるのは「ドラえもん学習漫画シリーズ」。少しずつ全巻揃えても損はありません! 娘は「ドラえもん頭いいねー」と言っていました。

少し大きくなったら、「数の悪魔」。イチオシです。物語風に悪魔が👿12夜にわたり、算数嫌いの少年の前に現れるお話です。

はなまる学習会の「なぞペーシリーズ」

宮本算数教室の「賢くなるパズル」は前にもお伝えしました。

とにかく一朝一夕にはいかぬものです。

たくさんの数的、図形的、空間的体験を積み重ね、9歳の壁、そして5年後半の壁を乗り越えていきましょう。

公園に安全面からかシーソーをめっきり見なくなったのは残念なことです。てこの原理の体感にもってこいなのに。。

ブランコは振り子の学習になるし、滑り台は斜面における重力・分力の体験にもってこいです。

ある地域で、木登りも禁止になったというニュースを聞きました。「木をいじめないでね」ということだそうです。それもわかりますが、どんどん遊びが制限されいくのは残念です。

可能な範囲で、自然体験を含め、たくさん体を使って遊んでくださいね。