【愛知県公立高校入試 難化・煩雑化に対応するには】

前回に引き続き、愛知県公立高校入試改革に伴う入試問題難化、むしろ煩雑化について、今日はそれにどう対応するか、考えるところを述べたいと思います。


⚫︎漢字について

熟語の漢字を一字ずつ選ばせたり、文脈を理解していなければ答えられない(決して難しくはない)熟語を出題すれば正答率は下がる。今までの単なる漢字の書き取り問題よりもむしろ正確な読解力を測れ受験生をふるいにかけやすい。音読みの熟語ほど間違えやすい。音読み熟語は文脈を理解していないと意外と難しい。小6レベルの漢字と熟語を侮ってはいけない。漢字一字としてだけでなく、例文の中で熟語として学ぶこと。

⚫︎要旨を問う問題について

際どい選択肢を複数個用意すれば、むしろ記述問題を出すよりも読解力を試すことができる。(そもそも今までの記述問題で読解力を問えていたかというとそうでもない。) 際どい選択肢同士を比較検討すると余計に混乱する。したがって、選択肢同士を比較検討するのではなく、最初から正解を一本釣りできるようにしたい。これはブログでは公開しませんので個人的に尋ねてください。

⚫︎社会について

苦手な人のほとんどが「社会は暗記だ」と思っているように感じます。語句の暗記するぞと意気込む前に、教科書本文を舐めるように読みましょう。理解できるまで何回もです。しかし教科書には内容が凝縮されているため、時に急展開を見せる場面もあり、教科書だけで流れを汲み取るのは難しいかもしれません。その時、活用するのが資料集です。資料集の隅々にまで目を通すことにより、教科書の記述だけではつながりきれない話の流れが見えてきます。

教科書と資料集の往復により、流れがつながります。その過程で、とりたてて暗記をしようと意気込まなくても用語は自ずと入ってきます。もちろん教科書と資料集に真剣に向き合った場合です。まとめ項目以前に、本文をどこまで読みこんでいるか。ここに体力をかければ社会は得意になります。

得意な子は無意識にそれをやっています。不得意な子は用語だけを細切れに暗記しようとします。用語の暗記だと思うと結果は出ません。

がんばりかたを間違えたまま、苦手意識を持ってしまうのはもったいないですね。せっかくがんばるなら、上記のように正しくやってみましょう。近道はありません。

流れ自体をよく読むこと。重要語句だけを暗記していてはだめ。

しかし読解力が低いと、教科書・資料集をどうしても読めません。そのときは、話し口調の参考書が市販でいくつも出ていますからそれらを利用しましょう。それを読んだあと、教科書・資料集に戻るとよいでしょう。それも辛い場合は歴史漫画です。今は角川が出している歴史漫画が人気です。

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⚫︎理科について

実験観察通じた思考力重視 全国学力テスト小6・中3

「あなたならこ実験をするのに何を準備しますか。またその理由は」最近はやりの「思考力」。一見、思考力を問うているように見えますが、基礎事項を理解していれば解けます。問題の形式というか見た目が変わっただけです。今年の全国学力テストでは「想定外の場合」が出題されていますが、想定内を知らなくては想定外に対応できるはずがありません。

昨年より、理科の教科書もやたら分厚く細かくなり、高校履修範囲だった発展のページまで加わりました。とにかく量だけが多く、要点がわかりづらい教科書になりました。断片的な内容で量だけが増え、現に多くの生徒が消化不良を起こしています。(英語も同じ)

(理科は生徒同士の会話の部分は飛ばし、目的と手順と結論に注目してください。公立高校入試では発展ページの内容はまず出ません。)

実験のある前日は実験の予習をしておきましょう。実験の目的・手順・結果まで予習してから実験するのと、何の問題意識もなく実験してみたのとでは、最初から見えているものが違ってきます。「やっぱりこうなった」という確認作業のつもりで理科の実験には臨んでください

思考力重視と言っても中学理科の範囲で作れる問題はしれています。一見応用問題のように見えても基本問題の組み合わせにすぎません。思考力問題集を買うより先にやることは基本を理解することです。

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中学校3年間の理科が1冊でしっかりわかる本


【愛知県公立高校入試 難化・煩雑化に対応するには】

1 じっくりと的を射た丁寧な勉強を継続する。

2 正確な知識を入れる。複数の資料や煩雑な選択肢が出ても惑わされないため。

3 複数テクスト形式に慣れる練習そのものは、中3夏からでよい。

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