【国語の力をつけるには】高校で伸び悩まないために(中高一貫校生・高校生 必携の一冊)

国語の力の土台形成は、幼児・低学年からの読書習慣に始まります。文章から場面を想起する力をはじめとする読解力は、よい文章をじっくりたくさん読むところから身についていきます。この地道な過程をすっ飛ばし、テストの解答を作成するテクニックに走りすぎると必ず伸び悩みます。

以下は、河合塾を代表する現代文 土井諭先生の言葉をお借りしました。

⚫︎「読み方」や「解き方」という呪縛から解放されてほしい。まずは漢字・語彙をしっかり鍛えつつ、基本〜標準の文章で精読を反復すること。それを半年しっかりやれば、「読み方」「解き方」などは〈経験的に〉身についているはず。結局は自分の頭で考えるということなしにはどうにもならない科目だ。

⚫︎「読むコツってありますか?」「技術のコツってありますか?」とよく尋ねられます。コツとは「物事を行う上での核心的な要点」の意味なので、「精読。語彙力。」と返すと不興な顔をされます。おそらくその子のコツとは「ラクなやり方」のことを指すのでしょう。


その土井諭先生から先日「河合塾国語科の重鎮にして碩学な前島先生から推薦のお言葉を賜りました。」とのツイートがありました。

以下は前島良雄先生からの推薦文です。

土井諭著『高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本』(かんき出版)

「まさに待ち望んでいた本です。例文の一つ一つ、説明の一言一言が徹底的に練り上げられた渾身の参考書=問題集です。高校生になったら、と言わずに、中学生のうちから(特に中高一貫の生徒は)座右に置きたい一冊です。」


高校で学年が上がるほど現代文にかけられる時間数が限られてきます。特に理系のみなさんは、従来の理科2科目と数IIIの負担に加え、近年の英語の超難化、情報I・地理の必修化、情報Iの共通テスト必須教科化により負担が増します。ですから現代文ほど早く始め、読める力を養っておくと順当な合格をもたらしてくれます。国語と英語と数学は高1(中高一貫生は中学)から準備をし、高2後半から高3は、理科と数IIIに時間をとれるようにしておくのをお薦めします。

近年、増えている総合型推薦についてもそうです。国語が強ければ対策らしい対策はたいして必要ありません。

さらに力をつけてくれる一冊についてはまた書きます。