【2022愛知県公立高校入試|国語|岩波新書レベルが読める程度の力が必要】

国語個別指導の前島良雄先生よりみなさんへ

「2022年公立高校入試の文章、Bグループの大問一も三も岩波新書が出典です。しかも面白いことに2冊とも2013年の出版です。

Aグループの大問一の内山節の文章も、岩波書店の、新書どころか単行本が出典なのです。

要するに、(大学入試・私立高校入試・中学入試に比べ) 最も解きやすいと言われる公立高校の入試でも、(世に溢れている簡単な入門書的なものではなく)岩波書店のような出版社が出しているきちんとした本を読みこなせるぐらいの力が求められているということの現れと考えてもいいと思います。」

部活に定期テストに忙しい公立中学生にとって、岩波新書を普段から読んでいる中学生はほとんどいないでしょう。私立中学生でもお膳立てしない限り自ら手にとるのはごく少数派でしょう。

中学生が普段読む文章といえば、ほとんどの場合、教科書のみではないでしょうか。

教科書の文章さえ読んでいれば定期テストには対応できるかもしれませんが、それは国語の実力とイコールではありません。

忙しい中学生にとって、中3の夏以降、入試対策問題集で断片的に文章の一部を読み、それに解答するだけになってしまうのもしかたがない一面はあります。

でも今後、ちょっとだけでも気にしてみてください。たまに岩波新書コーナーに足を運んでみてください。中1・2年生なら積読になってもいいつもりで机に立てておく。1冊2冊と増えるたびにそれだけでもかなり違います。

教室には何冊もあります。よく見えるコーナーに置いておくのでいつでもチラッと立ち読みしてくださいね。

中学生の頃は読めなかった人も、この春休みに読み始めるとかっこいい高校生になれますよ。通学カバンに一冊忍ばせてみてください。私は昔そうしました。少し背伸びするくらいでいいのです。よくわからなくてもまずは手に取るところから始めてみてはいかがでしょうか。