作図問題で 数学的な推論方法(演繹法)に慣れると、図形全般に強くなる
【中1生 作図】
目的の図形を作図するには、いくつかの工程が必要になります。
複数の工程に分けて目的の図形を書くためには、数学的に推論しなければなりません。
しかし中学生が知っているスキルは以下の5つだけ。
①垂直二等分線
②角の二等分線
③垂線
新しく習ったのはこの3つ。あとは当たり前のようですが、忘れがちな④⑤。
④定規の役割(直線を延長する)
⑤コンパスの役割(円を描くだけでなく、直線を等間隔に区切る)
使える道具が少ない分、思考力が必要になります。
(冷蔵庫にあるものだけで、いかに夕飯を作るか?に似ています)
作図問題を考える中で、必然的に数学的推論方法(演繹法)を使うことになります。
ちなみに演繹法(えんえきほう)とは、普遍的な事実(ルールやセオリー)から結論を導きだす方法です。
作図問題自体は、公立高校入試には出ませんが、演繹法を鍛えるのに役立ちます。演繹法は、関数と図形の融合問題(入試レベル)を解くときに必要になります。
だから中1の作図問題は、「なんとなく書けた」ではなく、なぜその方法で書けたのか理由を説明できることが大切です。「カンで書けた」「答え見たら書けた」「でも理由はわからない」そんなときは必ず質問してください。各工程に分けて説明します。
私も中学生のときは、ここまで目的を俯瞰して学習していませんでした。みんなと同じく「書けた、書けない」でした。
この仕事をするようになり、作図問題を学習する意図がわかりました。
この先、生徒は何を学ばなくてはいけなくて、そのためには今何を身につけさせておくか?
それがわかるようになりました。
だからやはり「自分より先を歩く指導者は必要だ」と身をもって感じています。
以下は、いやらしい区分けの一例ですが、言い当てている部分もあるので載せておきます。
平面図形までで京大脳
立体図形までできれば東大脳
ちなみに立体図形は、一般的に男子が強いです。認めざるを得ません。しかし女子も練習により克服できます。コツコツやる力は侮れません。穴のない安定感で勝負しましょう。
昨日に続き続き、図形学習の大切さをお伝えしました。