【愛知県公立高校一般入試 国語講評 2026】





総論

2025年度と比べてやや難化した。全体の平均点は13から14点になるだろう。
やや難化の要因は大きく3つである。

  • ① 全体で200字近くの増加
    • 大問1:2600字
    • 大問3:2600字
    • 大問4:240字
  • ② 小問のうち、該当するものを2つ選ぶ問題が多くあった。1つは選びやすいが、もう1つが選びにくい問題がほとんどだったため、迷ったと思われる。
  • ③ 古文については、言葉遣いが平易なわりに内容が中学生にはとらえにくい話だった。

各論

● 大問1 論説

デジタルメディアにおける写真のありかたについて述べた文章だった。

  • 1〜3:易しめだった。
  • 4:非常に選びにくかった。愛知県でよく出る「論の進めかたの特徴として適当なものを2つ選ぶ」問題だったが、その2つが近いものだったため、逆に迷ったかもしれない。
  • 5:生徒の感想を並び替える問題。特に4番目と6番目にくるものを選ぶのは難しかった。配点も特徴的で得点しにくいだろう。

● 大問2 漢字・四字熟語

  • 1:馴染みが薄い熟語のため、難しかっただろう。
  • 2:簡単そうに見えて、「弁明」と「賢明」で迷ったかもしれない。

● 大問3 小説

中3と美術教師のやりとりを描いた読みやすい小説だった。

  • 1〜3:取りやすい問題だった。
  • 4・5:選択肢のことばが微妙でしかも完答だったため、得点できない生徒のほうが多かっただろう。

● 大問4 古文

幕末の井伊直弼の文章というかなり珍しい出題だった。

  • 1:古文・漢文の問題。ここ数年毎年出題されている主語に関するものだったが、例年に比べてかなり難しかった。
  • 2:傍線部の内容を尋ねる問題。話の展開を正確にとらえていないと答えられない難しい問題だった。
  • 3:傍線部の意図を尋ねる問題。登場人物の気持ちを的確に想像しなければならず、かなり難しかった。
  • 4:文章の内容として最も適当なものを選ぶ問題。本文全体を理解した上で、さらに中心人物の「宗旦」の意図を読みとるという高度な読解を要求する問題だった。

旭丘・明和などの上位校を狙う生徒にできてほしい問題

  • 1の4、5
  • 3の5
  • 4の1、4

講評

論説、小説、古文とも、近年の入試問題の中でも非常に適切な文章選択、設問構成であった。
特に今年は、古文が良問だった。各設問の中で、全体の高度な読解力を問う構成は見事であった。
難化はしたものの、最近の入試問題の中では最も共通テストに寄せていなかった。このままさらに共通テスト寄りから脱却してほしい。


来年度以降の受験生へ

日ごろから、漢字を熟語や文章の中で使えるよう丹念に勉強しておく必要がある。
選択肢だからといって侮ると意外とまちがえる。
また、文章全体から内容を正確に読み解いていく姿勢で取り組んでほしい。